2013年3月15日金曜日

熱帯地方に住むことの現実 芝刈り編

むかーし、昔ある所に、お父さんとお母さんがおりました。
 
ある日、お父さんは庭へ芝刈りに、お母さんは家でゴロゴロしていたそうな。
 
お父さんが庭に到着してみると、あらびっくり。芝生は生え放題。見るも無残な姿と成り果てておった。
 
 
お父さんはどうにも困って、身をかがめて芝生を眺めておると、どこからともなく
 
ギーガラガラ、ギーガラガラ
 
と音がしてきよった。
 
 
お父さんがふと見上げてみると、そこには珠のように可愛らしいオジートがおったそうな。
オジートはお父さんにこう言った。
 
「僕はガソリンや電気モーターで動くわけじゃないけど、お父さんのお家の小さな庭ぐらいならきれいにしてみせるよ!」
 
 
お父さんはたいそう喜んで、オジートを迎え入れたそうな。
 
 
お父さんがオジートと戯れていると、お母さんもそもそと出てきよった。
 
「あら、楽しそうじゃない。私にもやらせてよ」
 
 
オジートは止まってしまいました。
 
「僕、もうお腹一杯だよ。もう動けないよ」
 
 
お父さんがオジートのお腹をきれいにしてあげたところ、オジートは喜んでまた活き活きと働きました。
小1時間もすると、この通り。
 
 
お父さんのお庭の芝生はきれいに刈りそろいました。
 
 
お父さんはたいそう感心して、前庭も刈ってしまおう、と思ったそうな。
 
 
オジートの通った後には道ができました。
 
その日は天気もよく、気温は30度を超えるほど。
 
お父さんは見る見るうちにあせだくに。
 
 
お父さんとオシートのがんばりで前庭もすっかりきれいになったそうな。
 




  
 
そんなお父さんとオジートを祝福するかのように、大輪の花が咲き誇ったそうな。
 

 
めでたし、めでたし

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