むかーし、昔ある所に、お父さんとお母さんがおりました。
ある日、お父さんは庭へ芝刈りに、お母さんは家でゴロゴロしていたそうな。
お父さんが庭に到着してみると、あらびっくり。芝生は生え放題。見るも無残な姿と成り果てておった。
お父さんはどうにも困って、身をかがめて芝生を眺めておると、どこからともなく
ギーガラガラ、ギーガラガラ
と音がしてきよった。
お父さんがふと見上げてみると、そこには珠のように可愛らしいオジートがおったそうな。
オジートはお父さんにこう言った。
「僕はガソリンや電気モーターで動くわけじゃないけど、お父さんのお家の小さな庭ぐらいならきれいにしてみせるよ!」
お父さんはたいそう喜んで、オジートを迎え入れたそうな。
お父さんがオジートと戯れていると、お母さんもそもそと出てきよった。
「あら、楽しそうじゃない。私にもやらせてよ」
オジートは止まってしまいました。
「僕、もうお腹一杯だよ。もう動けないよ」
お父さんがオジートのお腹をきれいにしてあげたところ、オジートは喜んでまた活き活きと働きました。
小1時間もすると、この通り。
お父さんのお庭の芝生はきれいに刈りそろいました。
お父さんはたいそう感心して、前庭も刈ってしまおう、と思ったそうな。
オジートの通った後には道ができました。
その日は天気もよく、気温は30度を超えるほど。
お父さんは見る見るうちにあせだくに。
お父さんとオシートのがんばりで前庭もすっかりきれいになったそうな。
そんなお父さんとオジートを祝福するかのように、大輪の花が咲き誇ったそうな。
めでたし、めでたし
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