有閑倶楽部 その１ ASIMO誕生秘話ーそしてガンダムへー

高校時分の事ですが、部活後は決まってミスタードーナッツへ行ったもんです。その頃はスターバックスやらドトールなどのおしゃれで手軽なコーヒー店はなく、喫茶店、と言えば本当に疲れたおっさんがタバコを吸いながらたむろする、どこかアンダーグラウンド的な大人の世界だったので、１０代の少年たちにはどこか別世界でした

その点、ミスタードーナッツは甘味処で中年の姿はなく、何よりコーヒーのおかわりが自由だったので、それほど財布に余裕のない高校生である自分と友人には調度いいだべり場だったんですな。本当に毎日のように行っていました。

店員さんに白い目で見られながらも閉店までコーヒーを何杯もお変わりし、だべる。さぁ、帰ろうか、なんてころに少し困惑顔でお互いの顔を見合って、あれ、今日何話したっけ？そんな青春を送っていた、ある日のこと…

自分　最近思うんだけどさ、日本のロボット技術って、世界でもトップクラス、っていうじゃん？

A　　うん

自分　だったらさ、表立っては言わないだけで、実はガンダムくらい作れんじゃね？っていうか、もうあるんじゃね？

A　　マジで？

B　　そういやこの間聞いたんだけどさ。三菱って、戦闘機やら戦車も作ってんだってよ。

A　　マジで！？

自分　うおお、俺、三菱ガンダム乗る！

B　　俺も！ガンダム・エボリューション、略してガンエボ。乗りてー！

A　　・・・でもさ。三菱ってなんか・・・ジオンだろ？

自分・B　・・・確かに・・・

自分　じゃあ、どこだよ？

A　　・・・ホンダ？

その数年後、ASIMOが発表されたのです・・・